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なぜ投薬治療だけじゃなく認知行動療法なのか

以前に、「ゆううつ部の人たちは薬でよくなったように見えるけど、なんで認知行動療法にこだわるの?」というコメントをいただきました。
薬は大事です。
多くの人に効いているのは事実ですし、僕自身も長い休養と投薬で回復したと思っています。
ただ認知行動療法を併用できた方がいい。
そのあたりのことを今日は書いてみようと思います。
投薬の問題点は以下2点に集約されると思います。
■効果が出るまでに時間がかかる
■再発率の高さ
■効果が出るまでに時間がかかる
投薬治療だと、人によっては効果が出るまでにかなりの長い時間がかかります。
ひとつの薬を服用して、効果が出るまでに3〜4週間かかります。
(これは色々なところで言われていますが、野村総一朗さんの「うつ病をなおす」という本がわかりやすいです)
 
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そして効果がでるかどうかは飲んでみないことにはわかりません。
期待したような効果が出なければ、「薬の量を増やす」「薬を切り替える」という方法があります。
「薬の量を増やす」で効果が出るまでに、さらに3〜4週間
それで効果がなければ再び「薬の量を増やす」「薬を切り替える」ことを判断して、量を増やしたらまた3〜4週間・・・
「薬を切り替える」場合は、急に薬をやめるとかえって抑うつがひどくなるので、
2ヶ月くらいかけて徐々に薬を減らすそうです。
そして次の薬を服用し、効果がでるまでに3〜4週間・・・以下略。
この間、うつ病の人は薬が十分に効いていいないので、ずっとうつの苦しみと、なぜかしっかりついてくる副作用の苦しみを味わいます。
これはつらいですよ。
さらに長期間うつ病が続くと言うことは、家族やパートナーへの負担も大きくなりますし、その人が働き手だった場合には経済的にも窮地に立たされます。
・もちろんはじめの薬がぴたっと合えば、1ヶ月ほどですっかり回復できるので、これは素晴らしいことです。
・あと自殺への欲求が強まっている(希死念慮といいます)重度のうつ病の人には、とにかく薬を服薬してもらって落ち着けることが大事だと言われています。
投薬療法には一定の手順が定められています。
その手順のことをアルゴリズムと言ったりします。
このページに見やすい図があるので、興味のある方はどうぞ。
■再発率の高さ
うつ病に1度かかった人は70%の確率で再発すると言われています。
そういえば僕も1度回復してから再発しました。
2回目の人は再々発の可能性が80%と言われています。
認知行動療法を行った場合はうつ病の再発率が低下すると言われています。
僕は早く効果が出て副作用がなく、再発率が低下するという医学的な根拠がある治療法なら、それを提供することはいいことだ、と思っています。
 
(注:投薬との併用を想定します。)
(注:国が本格的に取り組んでくれたらもっといいことだ、と思っています)