うつ病ワーカーの仕事作法ー過去と未来
今回はメンタル面について。 普通に働いていても、仕事をつらく思うときがあります。うつ病だとデフォルトで頭と体に重い石を背負っているようなものなので、ことさらきつく感じるでしょう。時には歩みを止めたくなる時もでてきます。 では、どうしたらうつ病ワーカーが前に進み続けることができるでしょうか。
それには自分の過去と未来が必要です。
過去がもたらす自信
うつ病の急性期には、多くの人が寝たきりの状態になります。ぼくも記憶が全くない季節があります。寝る、食べる、その間に薬を飲む、それだけ。人間の三大欲求がほとんどなくなり、ただ生存はしているという表現がふさわしい。
いま仕事をしている人は、底期に比べたら信じられないくらい回復しているはずです。その間にはみな様々なステップを着実に成し遂げてきたのです。コーヒーを淹れられる、歯を磨ける、なんとかお風呂も入れる・・・ 人は自分が行ったことでしか自信を持つことはできません。
逆に、多くのことを成し遂げてきた人は、小さくてもそれを誇っていいのです。どれだけつらいコンディションにあるとしても、仕事がうまくいっていなくても「あの頃の自分は、このきつい環境に身を置くことすらできなかった」「色々な事を達成してここまできた」と考えることができれば、これまでのステップ同様に「なんとかがんばれば、できるはず」とは思えないでしょうか。
未来がもたらす意志
「生活のためだけに仕事に戻っても、うつを再発してしまうことが多い。復職前に自分を見つめ直すことが大事」
これはリワーク施設Livaを運営している伊藤さんの言葉です。純粋にお金のために働こうと思っても、強いストレッサーに遭遇すると持ちこたえることが難しいのでしょう。
ぼくは去年の年末に「やっとU2plusがリリースできる!が、その前に資金が尽きた・・・」という状況で、資金調達の道を必死に探していたとき、すごいストレスに襲われました。うつ病の症状に加えて、常に胃が暴れていて、移動している間も吐き気がとまりませんでした。
でもまだこのブログを書いています。 仕事を続ける上で大切なのは「自分は未来に何を遺したいか」という意志ではないかと思うのです。そもそも、ぼくがうつ病になった原因は土日もなく働き続けた過労だったのですが、実はそれだけではなかったのかもしれません。
当時在籍していた会社で自分が望んでいたものは「転職に足るキャリア」のみでした。
会社の「新たな文化の創造」という経営理念も抽象的すぎて理解不能だと思っていましたし、自分が仕事を通じて、未来に何を遺すのかという考えがなかったことも間接的な原因だったように感じます。 仕事で困難にぶつかったとき、コンディションが悪化したとき、自分の「成し遂げた過去」と「遺したい未来」が、歩みを止めないために心を支えてくれるかもしれません。
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U2plusの認知行動療法ではこんなやり方で、うつを回復させていきます。