書籍「ゆううつ部!」発売。治ったことがないから、治るとは思えない人へ
本の内容
ポプラビーチで連載していた、うつから立ち直った人にインタビューをしていく、というものです。表紙&挿絵イラストはU2plusガイドでおなじみのヨシムラマリさん。 書籍版ではNPOを立ち上げられた方、ガングロギャルから社会人になった方、持ち家を失う危機から脱した方の3エピソードが書き下ろしで追加されています。
うつ病というのは、他人とコミュニケーションがとりにくく情報が集まりにくいですし、うつからの回復経験がある方も過去を語る機会は多くありません。 また風邪などと違い、罹患期間が長いため、「治ったことがないから、治るとは思えない」と考えがちではないでしょうか。
解決策として、とにかく多様なロールモデルを提示したい、と考えて本をつくりました。「治ったよ!」もしくは「なんとかやってるよ!」という人たち。どうやってよくなったのか。どうやって社会に戻っていったのか。女子高生から主婦、50代のナイスミドルまで沢山の方が協力してくれました。本当はあと100人分くらいあるといいんですけど。 「もっと重度の人もたくさんいる」という声も聞こえそうですが、インタビュアーが重度なのでご勘弁を・・・
本の背景
ウェブサービスと本という違いはありますが、U2plus.jpやうつペディア同様に「うつの人に、こういうのがあったらいいんじゃないか」という思いで企画しました。 個人的には1人の患者として、病気に対してやってやろうと思っていたことが、この本の出版で一区切りつきます。
ソーシャルな認知行動療法サイトと、情報集積サイトと、ロールモデルの提示。実現するのに2年かかったよ。ふう。でも普通は「病気になにかしよう」とか思わないか。
3月くらいから外出もできないくらいに体調を崩していて、原稿はなんとか書けたけど、最終工程では何も見ないで「OKです。任せます」と返事することしかできないという状態でした。アレとかアレとかどうなったんだろ。入院とかそんな話ばかりだったよ。
出版はされると思っていたけど、本を自分の目で見ることができるのを本当にうれしく思います。色んなリスクのある面倒くさい著者に付き合ってくれた、編集のK林さん、本当にありがとう。
というわけで、東藤はもうちょっと回復して、U2plusもみんなで新しいフェーズに入らなきゃなというところ。 コラムも書き下ろしで何本か書いたのですが、「感情の昂ぶりに任せて書いたブログ記事の方がいい」ということで、ブログからの引用多めです。
- 老若男女問わず誰でもなる病気で
- 休養と薬である程度まで回復するけど、そこから色々あって
- でも自分の力や周囲のサポートや外部の偶然でなんとかなる
ことが伝わればなあと思っています。 当事者もしくは、周囲にうつ病の方がいらっしゃればぜひ立ち読みでも。 Amazonレビューもよろしくねー。(怖いから見ないけど)
U2plusの認知行動療法ではこんなやり方で、うつを回復させていきます。